「歩いていると、お尻や脚が痛くなってくる」
「少し休むとまた歩けるけれど、歩き始めると再びつらくなる」
「スーパーへ行っても、途中で何度も立ち止まらないといけない」
脊柱管狭窄症の方から、こうしたお悩みをよく伺います。
家の中ではそれほど困らないのに、散歩や買い物になると脚が痛む、しびれる、重くなる。以前は普通に歩けていた距離がだんだん遠く感じるようになると、外出すること自体が不安になってしまいますよね。
脊柱管狭窄症で「歩くとつらい・休むとまた歩ける」という状態には、病気そのものの影響があります。
そのうえでねこひげ整体院では、今どのくらい歩けるのか、歩くための身体機能をどのくらい使えているのかという部分も確認しています。
「歩くとつらい・休むとまた歩ける」は間欠性跛行の特徴です
脊柱管狭窄症では、歩いたり立ち続けたりすると、お尻や脚に痛み・しびれ・重だるさなどが現れ、少し休むと再び歩けるようになることがあります。
このような状態は「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」と呼ばれます。
症状の出方には個人差があり、
「5分くらい歩くとつらい」
「近所のスーパーまでは行けるけれど、店内を歩くのが大変」
「平坦な道はまだいいけれど、長時間の外出が不安」
など、人によって歩ける時間や距離は違います。
まず大切なのは、「狭窄症だから歩けない」と一括りにせず、自分はどのくらい歩くと、どこに、どんな症状が出るのかを知ることです。
なぜ歩いていると脚がつらくなるの?
腰部脊柱管狭窄症では、背骨の中にある神経の通り道が狭くなり、神経が影響を受けることで脚の痛みやしびれなどが出ることがあります。
特に立ったり歩いたりしたときに症状が強くなり、座ったり前かがみになったりすると楽になる方がいます。
だからといって、「歩き方が悪いから神経が圧迫されている」という単純な話ではありません。
脊柱管狭窄症という病態があることを前提に、症状がどんな姿勢や動作で変化するのかを見ることが大切です。
歩いているときだけでなく、台所やレジ待ちなど「立っているだけでも腰や脚がつらい」という方は、こちらもご覧ください。
カートを押すと歩きやすいのはなぜ?
「何も持たずに歩くとつらいのに、スーパーのカートを押すと少し楽」
「自転車なら意外と大丈夫」
という方もいます。
脊柱管狭窄症では、腰を少し曲げた姿勢で症状が楽になることがあります。
そのため、カートへ手をついて少し前かがみになると歩きやすく感じる方がいるのです。
ここで注意したいのは、「姿勢が悪いから真っすぐ歩かなければ」と無理に胸を張らないことです。
症状が出ているのに、見た目だけを良くしようとして腰を反らせて歩く必要はありません。
ねこひげ整体院が目指すのは、背筋をピンと伸ばすことではなく、その方が無理なく身体を支えながら動けることです。
「歩かない方がいい」でも「我慢して歩く」でもありません
歩くと脚がつらくなれば、「なるべく歩かない方がいいのでは」と考えるのも自然です。
逆に、「筋力を落としてはいけないから」と、痛みやしびれを我慢しながら歩き続ける方もいます。
どちらか一方に極端になる必要はありません。
症状が強いときには休むことも必要ですし、無理をして長時間歩けばよいわけでもありません。
一方で、外出を避け続けて活動量が大きく減ると、脚の筋力や体力が低下し、以前より歩くことそのものが大変になる場合があります。
大切なのは、今の身体で無理なくできる活動量を見つけながら、歩く力まで失わないことです。
薬や体操を続けてもなかなか変化を感じられない方は、こちらの記事も参考にしてください。
歩くためには腰以外の場所も使います
私たちは腰だけで歩いているわけではありません。
歩くときには、股関節・膝・足首が動き、足裏で地面を捉え、お尻や脚の筋肉、体幹などが身体を支えています。
症状が長く続いている方では、
- 歩幅がかなり小さくなっている
- 片側へ体重を逃がして歩いている
- 股関節が動きにくくなっている
- 足首で身体を前へ運びにくくなっている
- お尻や体幹で身体を支えにくくなっている
といった変化が見られることがあります。
これらが脊柱管狭窄症そのものの原因という意味ではありません。
ただ、脊柱管狭窄症による症状に加えて、歩くために必要な身体機能まで低下していないかを見ることは大切です。
痛みをかばう歩き方にも理由があります
脚が痛かったり、しびれたりすると、人は自然に症状を避ける歩き方になります。
歩幅を小さくする。片側に体重を乗せる。身体を前へ傾ける。脚をあまり後ろへ出さなくなる。
こうした変化は、身体を守るために起きている場合があります。
そのため「歩き方が悪いから痛い」と決めつけることはできません。
ねこひげ整体院では、歩き方を見たときに「ここを直しましょう」と形だけを修正するのではなく、なぜその歩き方になっているのかを考えます。
股関節が動きにくいのか。片脚で身体を支えにくいのか。症状を避けるためにそう歩いているのか。
そこを確認したうえで、その方に必要なことを考えていきます。
「何分歩けるか」は大切な身体の変化です
脊柱管狭窄症の方では、痛みの強さだけではなく歩ける時間や距離も大切です。
たとえば、
以前は3分で休みたくなっていたけれど、少し長く歩けるようになった。
スーパーの入口から駐車場まで休まず戻れるようになった。
散歩へ行こうと思えるようになった。
こうした変化も、その方にとっては大きな意味があります。
「痛みが0になったか」だけで身体を見るのではなく、生活の中でできることが増えているかという視点も持ってみてください。
こんな変化がある場合は医療機関での確認を
脊柱管狭窄症と診断されている方でも、症状の変化をすべて「いつもの狭窄症」と考えないことが大切です。
脚の力が明らかに入りにくくなってきた、歩きにくさが急速に進んできた、痛みやしびれが急激に強くなった、排尿や排便に変化があるといった場合は、整体だけで判断せず医療機関へ相談してください。
また、保存的な治療を続けても日常生活への支障が大きい場合には、医師と相談しながら治療方針を再検討することも重要です。
整体は、必要な医療の代わりになるものではありません。
「このまま手術になるのでは」と不安な方は、手術と保存的な治療についてこちらで詳しく解説しています。
ねこひげ整体院では実際に歩いて確認します
ねこひげ整体院では、脊柱管狭窄症だからといって腰だけを施術するわけではありません。
腰や背中の動き、股関節・膝・足首の動き、片脚で立ったときの安定性、椅子から立ち上がる動作などを確認します。
そして、可能な範囲で実際の立ち方や歩き方も見ます。
どのくらい歩くと症状が出るのか。
左右の歩幅に違いはないか。
片側へ体重が偏っていないか。
股関節や足首を使えているか。
休んだときに症状はどう変化するのか。
こうした情報を合わせることで、診断名だけでは分からない「今の身体でどのくらい動けているのか」が見えてきます。
ゆるめる → うごかす → きたえる → おしえる
身体の状態を確認したら、その方に必要な内容を組み合わせていきます。
まず、腰・お尻・太ももなど、頑張りすぎて緊張している部分をゆるめる。
次に、股関節・背中・足首など、動きにくくなっているところをうごかす。
そのうえで、お尻や体幹、脚など、立つ・歩くために必要な部分をきたえる。
最後に、立ち方・歩き方や日常動作、その方に合った体幹ケアや運動をおしえる。
「たくさん歩けばいい」「筋力をつければいい」と一律に考えるのではなく、その方の症状や身体機能に合わせて進めていきます。
目標は、また「行きたい場所へ行ける身体」へ
脊柱管狭窄症で本当につらいのは、診断名そのものではないと思います。
買い物途中で何度も休まなければならない。
散歩へ行かなくなった。
旅行へ行っても周りについていけるか不安。
家族との外出を断ることが増えた。
こうしたことではないでしょうか。
ねこひげ整体院が目指すのは、狭くなった脊柱管そのものを整体で広げることではありません。
今の身体でできることを少しずつ増やし、
「もう少し歩ける」
「また買い物へ行ける」
「散歩をしてみようと思える」
「旅行へ行くことへの不安が減る」
そんな身体を一緒につくっていくことです。
まとめ|歩くとつらいときは「歩ける身体」も確認してみましょう
脊柱管狭窄症で、歩くと脚が痛い・しびれる、休むとまた歩けるという症状は、間欠性跛行の特徴として知られています。
だからこそ、まず医療機関で状態を確認し、適切な治療を受けることが大切です。
そのうえで、症状が続くことで股関節や足首の動き、脚の筋力、体幹で身体を支える力など、歩くために必要な機能まで低下していないかも確認してみてください。
「狭窄症だから歩けない」で終わらせるのではなく、
今はどのくらい歩けるのか。
どこが動きにくいのか。
どうすれば今の身体で動きやすくなるのか。
そうしたところから考えていくことで、これから取り組むべきことが見えてくる場合があります。

