「脊柱管狭窄症ですね」
そう診断されてから、「このまま悪くなったら手術になるのでは」「できれば手術は避けたい」と不安になっていませんか?
脊柱管狭窄症では、歩いているとお尻や脚が痛む、しびれる、脚が重くなる、少し休むとまた歩けるといった症状が出ることがあります。
症状が続けば、「もう手術しかないのかな」と考えてしまうのも無理はありません。
ただ、脊柱管狭窄症と診断されたからといって、全員が同じ治療を受けるわけではありません。
症状の程度や神経の状態、日常生活への影響などによって治療方針は変わります。
大切なのは、「手術するか、整体に行くか」という二者択一で考えないことです。
脊柱管狭窄症とは?
脊柱管とは、背骨の中にある神経の通り道です。
加齢などによる背骨や椎間板、靱帯の変化によってこの通り道が狭くなり、神経が影響を受けることで、腰やお尻、脚に痛み・しびれなどが現れることがあります。
特に特徴的なのが、歩き続けると脚の症状が強くなり、休むと再び歩きやすくなる「間欠性跛行」です。
ただし、同じ脊柱管狭窄症でも症状の出方は人によって違います。
どこまで歩けるのか、座っているとどうなのか、前かがみになると変化するのか、脚の力は保たれているのか。
診断名だけでなく、こうした症状や身体機能を合わせて考える必要があります。
脊柱管狭窄症=必ず手術ではありません
脊柱管狭窄症には、薬物療法や運動療法などの保存的な治療と、手術治療があります。
どちらが適しているかは、その方の状態によって異なります。
症状があっても保存的な治療を行いながら経過を見るケースもあれば、症状が強く、日常生活への支障が大きい場合などには手術が検討されることもあります。
ですから、「狭窄症だから手術する」「手術は絶対に避ける」と最初から決めるのではなく、自分の状態ではなぜその治療が勧められているのかを医師と確認することが大切です。
もし手術を勧められて不安がある場合は、
「なぜ今、手術が必要なのか」
「手術をしない場合はどうなる可能性があるのか」
「どんな手術なのか」
「ほかに選択肢はあるのか」
といったことを主治医に確認してみるのもよいでしょう。
必要であれば、別の医療機関でセカンドオピニオンを受けるという方法もあります。
整体で「狭くなった脊柱管を広げる」ことはできません
ここは、ねこひげ整体院としてはっきりお伝えしたいところです。
整体で狭くなった脊柱管そのものを広げることはできません。
また、「身体の歪みを整えれば神経の圧迫が取れる」と単純に考えているわけでもありません。
では、なぜ脊柱管狭窄症の方の身体を整体で見るのでしょうか。
それは、脊柱管の状態とは別に、今どのくらい身体を動かせているのか、歩くための機能を保てているのかという視点があるからです。
痛みやしびれが続くと「動ける身体」まで失いやすくなります
歩くと脚が痛い。
しびれる。
少し歩いただけで休みたくなる。
そんな状態が続けば、外出する回数が減ったり、歩く距離が短くなったりするのは自然なことです。
しかし、活動量が減った状態が長く続くと、脚の筋力や体力が低下し、股関節や足首なども動かしにくくなることがあります。
すると、もともとの症状に加えて「身体そのものが動きにくくなったことで歩きづらい」という要素が重なる場合があります。
だからこそ、ねこひげ整体院では脊柱管の画像だけではなく、今の身体に何ができて、何がしにくくなっているのかを確認します。
「歩くと脚が痛い・しびれる、休むとまた歩ける」という症状については、こちらで詳しく解説しています。
股関節・足首・お尻・体幹も歩くためには必要です
歩くときに使うのは腰だけではありません。
股関節が動き、膝や足首が動き、お尻や脚の筋肉が身体を支え、体幹が姿勢を保ちながら前へ進んでいます。
たとえば、症状が続いて歩幅が小さくなっている。片側へ体重を逃がしている。股関節が動きにくくなっている。お尻や体幹で身体を支えにくくなっている。
こうした特徴が見られることがあります。
これらが脊柱管狭窄症そのものの原因という意味ではありません。
ただ、今の歩きにくさを考えるうえでは、腰以外の身体機能も無視できないということです。
前かがみで歩くことを無理に直す必要はありません
脊柱管狭窄症では、「少し前かがみになると歩きやすい」「買い物カートを押すと楽」という方もいます。
前かがみになることで症状が楽なのであれば、無理に胸を張って歩こうとする必要はありません。
姿勢を良くしようとして腰を強く反らし、かえって症状が出るようでは意味がないからです。
ねこひげ整体院が考える姿勢改善は、見た目をまっすぐにすることではありません。
その方が無理なく身体を支え、動きやすくなることを大切にしています。
手術について医療機関へ早めに相談した方がよい場合もあります
一方で、「まず整体で様子を見ればいい」と考えてはいけない状態もあります。
たとえば、脚の力が明らかに入りにくくなってきた、歩きにくさが急速に進んでいる、排尿や排便に異常が出ているなど、神経症状が強くなっている場合です。
また、保存的な治療を続けても日常生活への支障が大きく、医師から手術を勧められている場合には、その理由をきちんと確認することが大切です。
手術が必要な状態なのに、整体で何とかしようとして適切な治療の時期を遅らせることは、ねこひげ整体院の考え方ではありません。
医療機関で確認すべきことと、整体で身体の動きを見ることは、役割が違います。
ねこひげ整体院では「今の身体でどのくらい動けるか」を見ます
脊柱管狭窄症の方が来院された場合、腰だけを揉んで終わることはありません。
前屈・後屈・側屈・回旋など身体の動き、股関節や足首の動き、片脚で立ったときの安定性、椅子からの立ち上がりなどを確認します。
そして、実際に立ったり歩いたりしていただきます。
どのくらい歩くと症状が出るのか。左右どちらかへ体重が偏っていないか。歩幅はどうか。股関節や足首は動いているか。お尻や体幹で身体を支えられているか。
こうした部分を見ることで、画像だけでは分からない「その人の今の身体」を把握していきます。
ゆるめる → うごかす → きたえる → おしえる
身体の状態を確認したら、その方に必要な内容を組み合わせていきます。
まず、腰・お尻・太ももなど、頑張りすぎて緊張している部分をゆるめる。
次に、股関節・背中・足首など、動きにくくなっているところをうごかす。
そのうえで、お尻や体幹、脚など、立つ・歩くために必要な部分をきたえる。
最後に、立ち方・歩き方や日常動作、その方に合った体幹ケアや運動をおしえる。
これは脊柱管を広げるための4ステップではありません。
今ある身体機能をできるだけ活かし、動ける身体を保つ・取り戻していくための取り組みです。
薬や体操など保存的な治療を続けていても、なかなか変化を感じられない方はこちらも参考にしてください。
ゴールは「手術を避けること」ではありません
脊柱管狭窄症の方に対して、ねこひげ整体院の目標は「何が何でも手術を避けること」ではありません。
必要な手術であれば、適切な医療を受けることが大切です。
私たちが目指したいのは、
買い物へ行ける。
もう少し散歩できる。
家族と外出できる。
旅行に行ってみようと思える。
そんなふうに、その方がやりたい生活をできるだけ続けられる身体をつくることです。
手術を受けるかどうかにかかわらず、歩く力や身体を支える力を保っていくことは、これからの生活にとって大切だと考えています。
まとめ|「手術か整体か」の二択で考えないことが大切です
脊柱管狭窄症と診断され、「手術になるかもしれない」と言われれば、不安になるのは当然です。
ただ、治療方針は症状や神経の状態、日常生活への影響などによって変わります。
まずは医療機関で自分の状態を確認し、手術を勧められているのであれば「なぜ必要なのか」を理解すること。
そのうえで、保存的に経過を見ている段階では、歩く力や股関節・足首の動き、お尻や体幹の働きなど、身体機能を保つという視点も大切です。
「手術しかないのか」と一人で悩むのではなく、医療機関と相談しながら、今の自分にできることを一つずつ考えていきましょう。

