旅行から帰ってきたあと、「腰が重い」「翌朝になったら腰が痛い」「旅行中は大丈夫だったのに、家に帰ってからつらくなった」という経験はありませんか?
旅行では、普段とは身体の使い方が大きく変わります。車や電車で長く座る一方で、観光ではいつも以上に歩き、階段や坂道を上り、重い荷物を持つこともあります。さらに、旅先ではいつもと違うベッドや布団で寝ることになります。
つまり旅行後の腰痛は、「歩きすぎたから」「ベッドが合わなかったから」と一つの理由だけで考えるより、普段とは違う負担がいくつも重なった結果として考えることが大切です。
旅行では「動かなさすぎ」と「動きすぎ」の両方が起こります
旅行の日を思い返してみてください。
目的地までは車や電車、バス、飛行機などで長時間座っている。その一方で、到着すると観光地を歩き回る。普段ならあまり上らない階段や坂道を歩き、さらに荷物も持っています。
このように旅行では、「長時間ほとんど動かない時間」と「普段以上に動く時間」が一日の中に混在します。
日頃からよく歩いている方なら問題にならないこともありますが、普段の活動量がそれほど多くない方では、身体が急な変化についていきにくいことがあります。
大切なのは旅行を控えることではありません。
旅行を楽しめる身体を普段から作っておくことです。
長時間の移動で股関節やお尻が動きにくくなることがあります
旅行でまず確認したいのが、移動時間です。
車や電車などで長時間座っていると、股関節は曲がった状態が続きます。また、お尻や太ももの裏も同じ姿勢のままになりやすくなります。
その状態から急に立ち上がると、「腰が伸びにくい」「最初の数歩だけ腰が重い」と感じる方もいます。
ここで重要なのは、座ることそのものが悪いわけではないということです。
同じ姿勢が長く続き、股関節や背中などの動きが少なくなった状態から、急に立つ・歩くといった動作へ切り替わることで、腰がいつも以上に頑張る場合があります。
長時間移動では、可能であれば途中で立ち上がったり、少し歩いたりして、同じ姿勢を続けすぎないようにしましょう。
普段よりたくさん歩くことで腰が疲れることもあります
旅行では、普段より歩数が一気に増えることがあります。
観光地を歩いたり、駅や空港を移動したり、坂道や階段を上ったりしているうちに、「今日はかなり歩いたな」と感じることもあるでしょう。
歩くこと自体は身体にとって大切です。
ただし、普段あまり歩いていない方が急に長距離を歩くと、足だけではなく、股関節やお尻、体幹などにも疲労がたまります。
本来は歩くときに、足首・膝・股関節・骨盤・体幹などが協力しています。しかし疲れてくると歩幅が小さくなったり、腰を反らせたり、身体を左右に揺らしたりするなど、いつもとは違う歩き方になることがあります。
その結果、腰への負担が増える場合があります。
「旅行中は楽しくて気にならなかったけれど、帰ってから腰がつらくなった」という方は、歩いた距離だけではなく、疲れてからどんな歩き方になっていたかも一つのポイントです。
旅先のベッドや布団が違うと朝に腰がこわばることがあります
旅行後の腰痛では、「ホテルのベッドが合わなかった」と感じる方もいます。
普段とは違うベッドや布団になると、身体の沈み方や寝返りのしやすさも変わります。そのため、朝起きたときに「いつもより腰が硬い」と感じることはあります。
ただし、寝具だけを原因にしないことも大切です。
旅行中は、その前日にたくさん歩いていたり、長時間移動をしていたりします。すでに身体に疲れがたまった状態でいつもと違う寝具に寝れば、朝のこわばりを感じやすくなることもあります。
ですから「旅先のベッドが悪かった」で終わらせず、前日の活動量や移動時間も合わせて振り返ってみましょう。
荷物を持つ動作も腰への負担になりやすいポイントです
旅行では、いつもより荷物を扱う場面が増えます。
キャリーケースを持ち上げる、車のトランクから荷物を出す、リュックやお土産を持って歩く。こうした何気ない動作も、身体が疲れているときには腰へ負担が集まりやすくなります。
特に注意したいのが、腰を曲げたまま身体をひねって荷物を持つ動作です。
車のトランクから重い荷物を取るときなどは、足元はそのままで上半身だけをひねるのではなく、荷物の方へ身体ごと向き直り、できるだけ荷物を身体に近づけて持ちましょう。
重い荷物を一度に全部運ばず、分けて持つことも立派な腰痛対策です。
旅行から帰った直後に頑張りすぎていませんか?
意外と見落としやすいのが、帰宅してからです。
旅行から帰ると、「荷物を早く片付けよう」「洗濯しよう」「部屋を整理しよう」と、そのまま家事を始める方も多いと思います。
しかし、長時間の移動や歩き疲れで身体がこわばっているところに、前かがみや荷物運びを続ければ、さらに腰へ負担が加わります。
旅行後に腰痛が出やすい方は、帰宅したらまず少し身体を休めてください。
荷物の片付けも一度に全部行う必要はありません。身体が疲れているときほど、腰だけで頑張らず、股関節や膝も使いながら動くことが大切です。
旅行後に腰が痛くなる人ほど、普段の身体づくりが大切です
ここまで読むと、「旅行は腰に悪いから控えた方がいいのかな」と思うかもしれません。
そうではありません。
ねこひげ整体院が目指しているのは、腰痛があるからやりたいことを減らすことではなく、旅行やウォーキングなど、やりたいことを楽しめる身体を作っていくことです。
旅行のたびに腰が痛くなるのであれば、「旅行したこと」だけが問題なのではなく、普段から長時間座ったあとに身体が動きにくくなっていないか、長く歩くと腰だけが頑張っていないか、荷物を持つときに腰ばかり使っていないかを確認してみる必要があります。
旅行は、普段の身体の使い方が表れやすい場面でもあります。
ねこひげ整体院では旅行後の痛みだけでなく、旅行を楽しめる身体を考えます
ねこひげ整体院では、旅行後に腰が痛くなった方に対して、痛い腰だけを確認するわけではありません。
股関節や足首は動いているか。お尻や体幹を使って身体を支えられているか。前かがみや立ち上がりで腰ばかり使っていないか。歩いているときに身体がどのように動いているか。
こうした姿勢や動作まで確認していきます。
そして、頑張りすぎて硬くなっているところをゆるめる。股関節や背中など、動きにくいところをうごかす。お尻や体幹など、身体を支えるために必要なところをきたえる。
最後に、立ち方・歩き方・荷物の持ち方、その方に合った運動などをおしえる。
この「ゆるめる → うごかす → きたえる → おしえる」の流れで、旅行や外出を楽しんでも腰だけに負担が集まりにくい身体を目指します。
まとめ|旅行後の腰痛は「旅行をやめるサイン」ではありません
旅行後の腰痛は、長時間の移動、普段より多い歩行、旅先の寝具、荷物の持ち運びなど、いつもと違う負担が重なって起こることがあります。
そのため「歩きすぎたから仕方ない」「ベッドが悪かった」で終わらせるのではなく、身体のどこが動きにくく、どこが代わりに頑張っていたのかを見ることが大切です。
旅行に行くたびに腰がつらくなるからといって、旅行そのものを諦める必要はありません。
また旅行に行きたい。たくさん歩いて観光したい。家族や友人と出かけたい。
そんな生活を続けるためにも、普段から動ける身体を作っておくことが大切です。
旅行後に腰が痛むことが増えてきた方は、痛い腰だけではなく、立つ・歩く・座るといった普段の身体の使い方から一度見直してみてください。
当院の慢性腰痛への考え方については、「腰痛でお悩みの方へ」で詳しくご案内しています。

