「季節の変わり目になると膝が痛む」「雨の前になると、なんとなく膝が重い」「寒くなってから動き始めがつらくなった」
このように、天気や季節によって膝の調子が変わると感じる方は少なくありません。
では、本当に天気が膝の痛みを悪化させているのでしょうか?
天候と関節痛については、関連がみられたとする研究もあれば、明確な関連は確認できなかったとする研究もあり、まだ一つの答えに決まっているわけではありません。
そのため、「気圧が下がったから必ず膝が痛む」「冷えで血流が悪くなったことが原因」と単純に決めつけるのではなく、季節が変わったことで生活や身体の動かし方も変化していないかを見ることが大切です。
今回は、季節の変わり目に膝がつらくなると感じたときに、確認しておきたいポイントを解説します。
天気と膝痛の関係は、まだ完全には分かっていません
天気と関節痛については、気温・湿度・気圧・雨などと変形性関節症の痛みに関連がみられた研究があります。一方で、天候の変化と膝痛には明確な関連がみられなかったという研究もあります。
つまり現時点では、「天気が膝痛の直接的な原因である」とまでは言い切れません。
だからといって、「天気が変わると自分はつらく感じる」という感覚を否定する必要もありません。
大切なのは、天気だけに原因を求めず、その時期に身体や生活がどう変わっているかにも目を向けることです。
寒くなると「活動量」が変わっていないか
秋から冬にかけて寒くなると、外へ出る回数や歩く時間が減り、家の中で座っている時間が増える方もいます。
すると、膝を曲げ伸ばしする機会や脚の筋肉を使う時間が減り、同じ姿勢で過ごす時間が長くなります。その結果、久しぶりに立ったときに膝がこわばったり、歩き始めがつらく感じたりすることがあります。
つまり、「寒さそのもの」だけではなく、寒くなったことで普段の活動量が変わっていないかも確認してみたいところです。
朝起きたときや、長く座ったあとの動き始めにも膝がつらい方はこちらも参考にしてください。
冷えると身体を動かしにくく感じることもあります
寒い場所では、身体が自然と縮こまりやすくなります。肩に力が入ったり、背中が丸くなったり、歩幅が小さくなったりと、普段とは身体の使い方が変わることもあります。
もともと膝に痛みがある方では、「また痛くなるかもしれない」という不安から、さらに慎重に動くようになることもあります。
これは、冷えによって膝痛が必ず悪化するという意味ではありません。
気温が変わることで、活動量や歩き方、身体の動かし方も変化する可能性があるということです。
「冷えを取れば膝痛が治る」と一つの原因に決めるのではなく、季節によって何が変わっているのかを見てみましょう。
膝そのものの状態も忘れずに
季節の変わり目に痛みが出たとしても、「いつもの気候のせいだから大丈夫」と決めつけるのも避けたいところです。
変形性膝関節症などでは、立ち上がりや歩き始め、階段、正座などで痛みや動かしにくさが現れることがあります。
膝が腫れている、以前より曲げ伸ばししにくくなった、歩ける距離が短くなってきたといった変化がある場合は、季節だけではなく膝関節そのものの状態も確認する必要があります。
「軟骨が減っていると言われたけれど、これが痛みの原因なの?」と気になっている方はこちらも参考にしてください。
季節の変わり目こそ「急に頑張りすぎない」
季節が変わると、活動量が急に変わることがあります。
少し暖かくなったので「今日はたくさん歩こう」と急に距離を伸ばしたり、寒くなって身体が重いからと「運動不足だから頑張らないと」と無理に運動量を増やしたりする方もいます。
しかし、膝の状態によっては急激に活動量を増やすことで痛みが強くなることもあります。
大切なのは、「動かない」か「頑張って動く」かの二択にしないことです。
短い時間から歩く、座りっぱなしの時間を減らす、痛みを強くしない範囲で膝を動かすなど、今の身体の状態に合わせて少しずつ活動量を調整していきましょう。
季節が変わる前後の生活も振り返ってみよう
膝がつらくなった時期と天気だけを結びつけるのではなく、その前後の生活も少し振り返ってみてください。
たとえば、以前より歩かなくなった、家で座っている時間が増えた、逆に行楽や旅行などで急に歩く量が増えたなど、季節と一緒に生活も変わっていることがあります。
「最近、何が変わっただろう?」と考えてみると、天気だけでは気づかなかったヒントが見つかることがあります。
ねこひげ整体院では「季節のせい」で終わらせません
ねこひげ整体院では、「気圧が原因ですね」「冷えが原因ですね」と、それだけで膝痛を判断することはありません。
膝の曲げ伸ばし、股関節や足首の動き、筋肉の使われ方、立ち上がり、歩行、日常の活動量などを確認しながら、今の身体で何が起きているのかを見ていきます。
そのうえで必要に応じて、
ゆるめる → うごかす → きたえる → おしえる
という流れを基本に身体を見直します。
動きを妨げている筋肉の緊張をゆるめ、膝だけでなく股関節や足首も動かしやすくする。そのうえで、脚やお尻、体幹など身体を支えるために必要なところを使い、最後は立ち方・歩き方・日常の運動へつなげていきます。
目的は、「天気に左右されない身体」を保証することではありません。
季節が変わっても、できるだけ無理なく立つ・歩く・外出するといった日常生活を続けられる身体を目指します。
このような症状がある場合は医療機関を優先してください
季節の変わり目だからと様子を見続けず、膝が大きく腫れている、赤みや熱感がある、体重をかけることが難しい、膝が急に伸びない・曲がらない、安静時にも強く痛む、痛みが急速に悪化している場合は医療機関で状態を確認してください。
「毎年この時期だから」と決めつけないことも大切です。
まとめ|「季節のせい」と決めつけず、身体の変化も見てみよう
季節の変わり目に膝痛を感じる方はいます。ただし、気温・気圧・湿度だけで膝の痛みが決まるとは言い切れません。
季節が変わることで、活動量、歩く時間、座っている時間、身体の動かし方なども変化します。
「またこの季節だから仕方ない」と諦めず、膝そのものの状態と、その時期の生活や身体の使い方の両方を確認していきましょう。

