椎間板ヘルニアと診断されると、「安静にした方がいいの?」「運動しても大丈夫?」「結局、何をすればいいの?」と迷ってしまう方は少なくありません。
痛みやしびれが続いていると、動くことそのものが怖くなりますし、良くなったと思ってもまた症状が出ると「もう治らないのでは」と不安になりますよね。
椎間板ヘルニアでは、神経への刺激や炎症などによって腰や脚に痛み・しびれが出ることがあります。一方で、症状が続くうちに身体をかばう動きが増え、股関節や背中が動きにくくなったり、腰ばかりを使う動作になったりすることもあります。
ねこひげ整体院では、ヘルニアそのものを整体で元に戻すという考え方ではなく、今の身体で「動きにくくなっているところ」「頑張りすぎているところ」「使いにくくなっているところ」を確認し、腰だけに負担を集めにくい身体を目指すことを大切にしています。
椎間板ヘルニアの症状は「腰だけ」を見ても分からないことがあります
椎間板ヘルニアによる痛みやしびれには、神経への刺激や炎症などが関係します。
ただし、同じ「椎間板ヘルニア」という診断でも、症状の出方や生活への影響は人によって違います。座っているとつらい方もいれば、前かがみや立ち上がりで痛む方、歩くと脚までしびれる方もいます。
そのため、画像に写っている腰の状態だけでなく、どんな姿勢や動作で症状が変わるのかを見ることも大切です。
ヘルニアでなぜ腰や脚に痛み・しびれが出るのかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
改善を目指すときに大切なのは「身体の使い方」も見ること
痛みがあると、どうしても痛い腰やしびれている脚ばかりが気になります。しかし実際に身体を動かすときには、腰だけではなく、背中・股関節・お尻・脚・体幹など多くの場所が一緒に働いています。
たとえば股関節が動きにくければ、前かがみや立ち上がりで腰がその分を補いやすくなります。お尻や体幹で身体を支えにくければ、立つ・歩くといった日常動作でも腰へ負担が集まりやすくなることがあります。
だからこそ、痛い場所だけをほぐして終わるのではなく、身体全体の動きと使い方を確認することが必要です。
ねこひげ整体院では、そのために「ゆるめる → うごかす → きたえる → おしえる」という4ステップを基本にしています。
ねこひげ整体院の4ステップ
① ゆるめる|頑張りすぎている部分の力みを減らす
痛みが続いている身体は、無意識に腰やお尻、太ももなどへ力を入れて守ろうとすることがあります。
こうした緊張が強いままだと、身体を動かそうとしてもうまく動かせません。そのため、まずは頑張りすぎて硬くなっている筋肉の緊張をやわらげ、次のステップで身体を動かしやすくする準備をします。
ただ「気持ちよくほぐす」ことが目的ではありません。本来動いてほしい場所を動かすための準備として行います。
② うごかす|腰以外の場所も使えるようにする
次に確認するのが、背中や股関節、足首などの動きです。
椎間板ヘルニアの症状がある方の中には、痛みをかばっているうちに股関節が小さくしか動かなくなったり、身体を曲げる・立ち上がるといった動作を腰中心で行ったりしている方がいます。
その状態で「腰を使わないように」と意識するだけでは、動きはなかなか変わりません。
腰以外の場所にも動きを取り戻し、一か所だけに仕事を集中させない身体を目指します。
③ きたえる|身体を支える力を取り戻す
動きやすくなったら、次は支えるための筋肉を使っていきます。
大切なのは、腹筋を何十回もすることではありません。お尻や脚、そして腹横筋・多裂筋などを含む体幹が、立つ・歩く・物を持つといった動作の中で必要なタイミングに働けることが重要です。
使いにくくなっている筋肉を少しずつ使いながら、腰だけで身体を支えなくてもよい状態をつくっていきます。
④ おしえる|日常生活で使える身体にする
施術室で身体が動きやすくなっても、普段の立ち方・座り方・歩き方が以前と同じなら、同じ場所へ負担が集まりやすくなります。
そのため最後は、その方の生活に合わせて身体の使い方を確認します。立ち上がるときに腰だけを反っていないか、前かがみになるときに股関節を使えているか、歩くときに片側へ体重が偏っていないかなど、実際の日常動作を見ていきます。
必要に応じて、その方に合った体幹ケアや運動もお伝えし、無理なく生活の中へ取り入れられるようにしていきます。
ヘルニアの症状があるときに避けたい行動や、安静・ストレッチ・姿勢についての注意点はこちらでも詳しく解説しています。
なぜ「ゆるめる → うごかす → きたえる → おしえる」の順番なの?
身体が硬く、痛みをかばって強く力んでいる状態で、いきなり筋力トレーニングをしてもうまく身体を使えないことがあります。
反対に、筋肉をほぐして終わるだけでは、立ったり歩いたりしたときに身体を支える力までは変わりません。
だからこそ、まず余分な緊張を減らして動ける状態をつくり、動きにくい場所を動かし、そのうえで必要な筋肉を使い、最後に日常動作へつなげていきます。
もちろん全員がまったく同じ順番・同じ内容になるわけではありません。身体の状態や症状を確認しながら、その方に必要なところを重点的に行います。
「良い姿勢を頑張る」ことが目的ではありません
椎間板ヘルニアと診断されると、「姿勢を良くしないと」と背筋を伸ばしたり、胸を張ったりする方がいます。
しかし、無理に良い形を作ろうとして腰を反らせてしまえば、かえってつらくなることもあります。
ねこひげ整体院が目指しているのは、ずっと力を入れて姿勢を保つことではありません。身体に必要な動きと支える力が戻ることで、自然に無理の少ない姿勢や動作をとりやすくすることです。
自分でできることも大切。ただし無理はしない
身体を良くするために、最初からすべてを完璧にする必要はありません。
同じ姿勢が長く続いているなら、ときどき立って身体を動かしてみる。痛みの出ない範囲で歩く。座り方や立ち上がり方を少し見直してみる。
こうした小さな変化からでも構いません。
一方で、痛みやしびれを我慢して運動を続けたり、「このストレッチが良いらしい」と自己流で強く伸ばしたりする必要はありません。症状の出方を見ながら、自分の身体に合った方法を選ぶことが大切です。
「ヘルニアだからもう変わらない」と決めつけないでください
画像で確認された椎間板ヘルニアそのものを、整体によって消したり元の状態へ戻したりすることはできません。
ですが、股関節や背中の動き、筋肉の使い方、体幹で身体を支える力、立ち方や歩き方など、これから変えていける部分もあります。
痛みやしびれがあると、「このままずっと続くのでは」と考えてしまうかもしれません。しかし、診断名だけでこれからの身体の状態すべてが決まるわけではありません。
「ヘルニアと言われてから動くのが怖い」「もう良くならないのでは」と不安な方はこちらの記事も参考にしてください。
症状が変化している場合は医療機関での確認も大切です
椎間板ヘルニアと診断されている方でも、症状の変化をすべて「いつもの腰痛」と考えないことが大切です。
脚に力が入りにくくなってきた、しびれや筋力低下が急速に進んでいる、排尿・排便に変化があるといった場合は、整体だけで判断せず医療機関へ相談してください。
ねこひげ整体院でも、必要な医療を受けながら、そのうえで日常生活で使う身体の機能をどう保ち、どう動きやすくしていくかを考えていきます。
まとめ|腰だけを何とかするのではなく、動ける身体を目指す
椎間板ヘルニアの症状改善を目指すうえで大切なのは、痛い腰だけを見ることではありません。
背中や股関節の動き、お尻や体幹で身体を支える力、立つ・座る・歩くといった日常動作まで確認し、その人の身体でどこに負担が集まっているのかを見ることが大切です。
ねこひげ整体院では、
ゆるめる → うごかす → きたえる → おしえる
という4ステップを基本に、今の身体に必要なことを一緒に確認していきます。
目標は「ヘルニアをなくすこと」ではなく、腰だけに頼らず、やりたいことを続けられる身体をつくっていくことです。

